教育予算を削減しないで

日本はこの30年間給料は上がらず、人口も減少の一途を辿っている。先行きが明るいとはとてもいえる状況ではない。しかし、未来を生きる生徒たちには、何か希望を持って生きて欲しいと願わずにはいられない。

今足元で起こっている事は、都市部への人口の集中による地方の過疎化である。都市の方が利便性は高く、暮らしやすい。行政的にも人口が集中していた方が様々なコストが削減できるため、効率的なのである。インフラを整備するにしても、広大な土地にぽつぽつと家があるよりは、マンションや住宅街の方がコストがかからないのは当たり前である。つまり、人は都市部に行きたがる傾向がある。そうすると、何が起こるかと言えば、田舎の方に住んでいるのは高齢者という事になり、必然的に子育て世代が少ないため、学校は統廃合され無くなっていく。

学校が無くなれば、子育てしやすい環境とは言えなくなるため、一層若者が離れていくことになる。

ほとんどの人が、これを「仕方ない」の一言で片づけてしまう。私は、学校を無くすのはその地域の灯を消すように感じているのです。

効率が重視される世の中になって久しいですが、教育現場に効率を持ち込んではいけなかったのではないでしょうか。生徒40人に対して教員1人という目安が学校を廃校にしているのではないかと思っています。生徒数が少なくなったから統廃合ではなく、生徒が少ない事を逆手にとって、生徒一人一人に寄り添った質の高い教育を続けるという選択肢を、国は、自治体の教育委員会は、選択肢として用意できなかった。

もし、そういった小さな学校が地域にぽつぽつと残ってくれていたら、その地域で子育てするのも悪くないなって思う人はいるんじゃないかと思うのです。

利潤を追求したら赤字になる仕事をするのが公務員だと私は思っています。生徒が少ない私立学校は立ち行かなくなるかもしれませんが、公立学校は赤字でもいい。地域住民は学校が残って欲しいと思っているに違いありません。学校を残す税金の使い方、つまり生徒数が減ろうとも、教育予算の現状維持は否定されるべきではないと思うのです。

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